理・念・情・念

仮面ライダーフォーゼ　第40話「理・念・情・念」

1人の女性のために…。



ヴァルゴ・ゾディアーツの介入によってひとまずは窮地を逃れたメテオ。ヴァルゴの真意を聞こうとするメテオですが、ヴァルゴは意に介さず去っていきます。

ケガで入院している生徒会長の彩加に、杉浦が豹変してしまう原因となった“事件”ついて聞く弦太朗とユウキ。彩加によると、以前他人に迷惑をかける天高のワル4人組について、彩加と杉浦は対立。厳しく処罰すべき、という彩加に対して、杉浦は自主性を尊重しようと同好会を作らせて様子を見ることにします。が、増長した4人は屋上で大騒ぎ。止めに入った彩加は階段から落ちて重傷を負い、入院することになってしまいます。

そんな事態に責任を感じた杉浦はタウラス・ゾディアーツに変身。揺るぎない正義の心で彩加の理念を実行しているのだという。
正義を信じて暴走する杉浦…。いったいどうやって止めればいい？

一方、タウラスとメテオに変身してのゴルフ勝負に臨むことになった流星は、賢吾、美羽、隼らとゴルフ練習場へ。全国ジュニア大会でも常に上位に入る杉浦に勝つことができるのか？　が、流星はゴルフはまったくの初心者であることを告白。派手な空振りに賢吾らを呆れさせます。

風紀委員に目を付けられ追われていた友子が、江本によって救われます。江本の研究室で月にまつわる悲しい思い出を聞き、友子はさらに江本との距離を縮めていきます。

友子を逃がしてしまったというだけで、杉浦は荘子の魂を奪おうと迫ります。偶然、その場にいた弦太朗はフォーゼに変身。タウラスに立ち向かうものの、誓約書のおかげでタウラスに攻撃できません。
ユウキの機転でなんとかその場から脱出した弦太朗とユウキ、荘子。その場で荘子は杉浦が豹変したのは彩加の理念のためではなく、心を寄せている彩加がケガをしたことが最大の理由であることを明らかにします。
杉浦は「学園法度」を作ったのは理念のためではない、個人的な感情、彩加への愛だった…。
「それが本当なら杉浦を止められるかも…」
弦太朗は1人どこかへと走り去っていきます。
入れ違いに風紀委員に見つかってしまったユウキ達は、JKの誘導で再び避難。

いよいよメテオとタウラスのゴルフ対決が始まります。徹夜の特訓でいいショットが打てるようになったメテオですが、タウラスはそんなメテオを子ども扱い。余裕でメテオを窮地に追い込みます。しかし、メテオストームにチェンジすると、シャフトでスーパーショットを披露。一気にボールをカップに沈めます。タウラスは最後にミスをし、メテオが逆転勝利を収めます。これで「学園法度」は撤回、生徒達の洗脳も解け、と迫るメテオですが、タウラスは約束を反故にしてメテオの魂を奪ってしまい…。

月の石を手に江本の研究室にやってきた友子。しかし、ドアの隙間からヴァルゴ・ゾディアーツが変身を解除。江本に戻るところを見てしまいます。ショックを受けた友子は慌ててその場を立ち去りますがが、異変を察知した江本はドアの外で友子が落とした月の石を拾い…。

メテオさえも操ってしまったタウラスは、ユウキ、荘子、JKを捕えると荘子から魂を奪いとる。さらにユウキらの魂をも奪おうとしたそのとき、屋上で異変が。　
その屋上では、1人の茶髪の女生徒が花火やバーベキューなどをしていました。あのときの不良達と一緒。
タウラスは女生徒を処罰しようとしますが、実は彼女は杉浦が想いを寄せる生徒会長の彩加でした。弦太朗に説得され、杉浦を止めようと病院から抜け出してきたのです。
「彼女を傷つけるなんて…僕にできるはずがない」
さすがのタウラスも杖を壊して変身を解除。素直に自らの心を認めた杉浦に近づいた弦太朗は“友達のシルシ”を交わします。

しかし、そんな杉浦の前にヴァルゴが現れます。「もうお前達の仲間じゃない」と反抗するタウラスをあっさりとダークネビュラへと送ってしまいます。
怒った弦太朗はフォーゼに変身。洗脳が解けたメテオと共に戦いを挑みます。コズミックステイツとストームにチェンジしますが、ヴァルゴは2人の攻撃を巧みにあしらうと不気味な宣言をして姿を消します。
「我らホロスコープスの崇高なる目的は最終段階へと近づいた…」
邪魔をするなら命の保証はないと警告するヴァルゴ。いったい何が起きようとしているのか…？

そして、江本は自らの正体を知ってしまった友子の前に現れると、ヴァルゴに変身。有無を言わさず友子をダークネビュラへと送ってしまいます。
早くも“犠牲”となってしまった友子。ライダー部に危機が迫ります。


むむむ、これは思ったより事態が大きく動きましたね。

まずは表向きは正義を振りかざし、裏ではとんでもない独裁者のタウラスが上手く描かれていたと思います。他人には約束を強制するのに、自分は約束を反故にするという、どこかの政治家を見ているかのようで社会風刺が効いていると思います。実際には公的な正義のためではなく、好きな人を傷つけられたという一方的な私怨だったと。

弦太朗はいつものように、力任せに戦うのではなく、相手の心を動かそうと奔走して、杉浦＝タウラスを改心させ戦わずして勝利しました。
が、裏切ったタウラスを待っていたのは、ヴァルゴによる容赦ない粛清。
しかも今度はライダー部の一員である友子を、正体が知られたから口封じ。そりゃ我望と親しい関係にある江本がシロのわけないですよね（＾＾；
京都の修学旅行編でも不自然な登場の仕方をしていたし。カプリコーンやアクエリアスは恩赦で記憶を消すに留められていただけに、今回はホロスコープスの非情さが垣間見られました。敵の残酷さが見られたのはよかったかも。生ぬるい敵じゃ倒しがいがないですものね。
さらに江本は、歌星父の殺害も実行していたようで。我望並みにヤバイ奴じゃん…。

友子や杉浦を何とかして救出できないものなのか…。やはりコズミックの力を使えば何とかなりそうな気が。
ただ、ライダー部の友情から生まれているコズミック。欠員が出てしまったら使えなくなるのでは？　この分だと今後他のメンバーにも危害が及ぶ可能性がありますしね。
でも、なんだかんだで友子はレギュラーキャラなので、むしろダークネビュラに閉じ込められた人達が脱出できる希望が増したような気もします。

残る話数は多くて9話といったところでしょう。→7月末にロンドンオリンピック特集番組でまたも「スマプリ」共々放送休止が入るらしいです。
敵さんも本気を出してきて、弦太朗達にとって、最大の危機が迫ろうとしているようです。

次回は特訓！　そしてサジタリウス・ゾディアーツ登場！
劇場版限定だったロケットステイツも解禁か？


仮面ライダーフォーゼ 東映