復讐心を宥めよ。
小佐内の自転車が盗まれ、路上に捨てられていた事件。小佐内が犯人に復讐を企んでいることを知った小鳩は、堂島にも用心棒を頼むことに。しかし、事情をよく知らぬ堂島はどうにも納得ができない。そこで小鳩は一連の出来事についての推理を堂島に話す。犯人が自転車を盗んでまで自動車学校に向かった理由は何だったのか?
(公式HPより抜粋)
さて解決編です。
小佐内の自転車を盗み、いちごタルトを台無しにした犯人・サカガミに小佐内が復讐しようと企んでいる。
彼女の身を案ずる小鳩は、堂島にボディーガードをお願いするため、推理を披露します。
1.距離
サカガミが大体どの辺りに住んでいるのかは特定済み。近所に自動車学校があるのですが、わざわざ遠くの自動車学校に通っていました。
サカガミは自動車運転免許が必要だった。しかし自動車を運転したいからではなく、身分証明書としての機能が目的なのでは?
小鳩はサカガミの疑わしさを比(何:何)で表してみてと堂島に尋ねます。堂島は6.5:3.5と答えます。
2.年齢
サカガミが先輩と会話していた際、その先輩も他のメンバーを「さん」付けで呼んでいました。先輩に「先輩」がいる。つまりサカガミは高校1年生だと考えられます。高1ということは15歳か16歳。原付限定や自動二輪車の免許が取れるようになるのは16歳から。
このとき作中では6月だそう。おおよそ6人に5人はまだ15歳。もしサカガミの誕生日がまだなら…。つまり疑わしさは1:5。
(原作を軽く読んだ限り、高校浪人の可能性や免許取得時に16歳を迎えてさえいれば7月生まれでもいい場合と言及されていますが、意図的に省いていますね。尺の都合か、会話が冗長になるからかカットされましたけど)
3.態度
サカガミが問題なく16歳だと考えて。
自転車を盗むようなサカガミが、送迎バスに乗り遅れた際になぜ自転車でバスに追いつこうとしたのか。サボることもできたのに。これは彼が真面目だからではなく、格上の誰かに免許証を早く取るよう急かされていたことを意味します。
堂島は7:3で疑わしくないと評価します。
65%、17%、70%
計算の結果、問題ないと思う割合は7.7%。つまり約92%サカガミが怪しいと堂島も考えていることになる…と突きつけます。
堂島「お前は全く…昔からそうだ。本当にイヤな奴だよ、お前は」
小鳩は誉め言葉として受け取ります。なるほど、具体的数字で示されたら納得せざるを得ませんね(^_^;)
身分書の偽造となると何を企んでいるのか。詐欺や犯罪組織を連想しますが、サカガミが大物犯罪者の下っ端だとは考えにくい。おそらく小遣い稼ぎ。不正な方法で金を稼ごうとしているのは確かだろうと。
しかし16歳の身分証では動かせる金がたかが知れている。それに本人の身分証を使ったら話にならない。ということは、18歳以上の身分証を偽造するだろうと考えられます。
ここで小鳩が着目したのは小佐内の自転車が利用された空き巣事件。被害者は五百旗頭(いおきべ)という学生。選挙に行っている間に空き巣に入られているため、免許を取得できる年齢。
(選挙権があるのは「18歳以上」と話していますね。原作が発行されたのは2004年で20年前なので原作では「20才以上」だったかもしれませんが…。運転免許が取得できる年齢は変わっていないので影響なしですけど)
このことから、サカガミは五百旗頭さんに成りすまして免許を取得しようと目論んでいるのだろうと。
しかしながら、大人しくて引っ込み思案そうな小佐内が本当に犯人に復讐しようなんて考えているのか? まだ納得できない様子の堂島。
中学時代の彼女を知っている小鳩によると、小佐内は自分に危害を加えようとした相手に復讐することに喜びを覚えるような人物だそうです。
小鳩は自らの狐のような小賢しさ、小佐内は狼のような凶暴さという短所を抑え込むべく、一緒に小市民になり、逸脱しそうになったらお互いフォローし合おうと約束したようです。
…やはり、中学時代によっぽどのことがあったと見えます(^_^;)
堂島は情報通である姉・知里に連絡。サカガミが12月生まれであることを確認します。さらに小佐内も昨日同じことを聴いてきていたそうです。
そんな矢先、小佐内からSNSにメッセージが。しかし、送信が取り消されていて内容が表示されません。
もし証拠になるような内容の送信を誰かから阻止されてしまったのだとしたら…小佐内さんが「ぐへへ」されてしまったのではと心配になる小鳩です(ΦwΦ;)
小鳩と堂島は大急ぎで送迎バスのバス停へ。小鳩は予め自動車学校の教材を入れるケースを入手していたため、あっさりと乗せてもらえました。
自動車学校に到着。小佐内は無事でした。…6月にしては暑そうな格好をしていますね(^^;
証拠写真を撮影したものの送信する画像を間違えてしまい、送り直したものの電波の状況が悪く送れていなかったようです。
改めて送信された証拠写真は、サカガミが五百旗頭の名前で受講しているところでした。
電話が繋がらなかったのは盗み撮りを疑われたときに備えて電源を切っていたから。
ということで、小佐内はすでに目的を達成しており、堂島の出る幕はありませんでした。小佐内は堂島に本性を知られてしまったため、とっさに双子の妹のフリをしました。もう意味がねぇ(^w^;
何日かして、「不正免許でチケット高額転売の高校生ら5人逮捕」という記事がネットに載りました。
喫茶店で会う小鳩と小佐内。小佐内はまたやってしまった、小市民らしくない行動を取ってしまったとガックリ。
ある意味サカガミも免許を取ろうとしているのを利用された被害者だったという側面もあるようです。小佐内は復讐心はどこへやら、サカガミに同情します。
小鳩は直接犯人達を告発したわけではない、五百旗頭という名前の人間が何か悪事を働くかもしれない…と市内のネットカフェに匿名で警告しただけ(念のため証拠写真付きで)だとフォローします。
ここで復讐が成功して「してやったり」とならないのがこの2人ならではですね。
もうこんなことはしないって決めていたのに。小佐内は約束通り止めようとしてくれていたのにねと小鳩に謝罪。しかし小鳩ももう探偵役はやらないって決めたのに、3回は約束を破ってしまっていると。…ココアの件は別にええやろw ちょっとした頭の体操やろw
「業が深いね」と溜息をつく2人。執念深い小佐内、口を挟みたがる小鳩。もう小市民になるのはやめてしまおうかと考える小佐内ですが、小鳩は短所は克服すべきだと改めて小市民になるよう心がけようと話します。
しかしそんな矢先、喧嘩をしたらしいカップルの女性の方が男性にかけたグラスの水が小佐内にもかかってしまうアクシデントが。
ゆら~りと立ち上がる小佐内の恐怖…(Φ皿Φ;)
女性を追おうとする男性の後から追跡を恥じる小佐内ですが、小鳩はメッセージを送って制止。遺留品を見て、あの2人には後ろ暗いところがあり、その遺留品を分析すれば片がつくと。
…舌の根も乾かぬうちにまた探偵役する気ですやん( ̄▽ ̄;)
第一話のサブタイトル「羊の着ぐるみ」の意味が何となく分かったような気がします。
心に狐や狼を買っている小鳩と小佐内は、普段上辺だけは温厚な羊のようでいようと努めているってことなんでしょうね。しかしここぞという場面になったら、その羊の着ぐるみを脱ぐのも厭わなくなってしまう…と。
こんな自分達を変えたくて再び羊の着ぐるみを着ようとするのですが、結局今回のようなオチになりますと(^^;
これにて「春期限定いちごタルト事件」完結。
次は…時系列的に短編集の話ですが、調べたところ1月の発表では「春期~」と「夏期~」のアニメ化なので、普通に夏期の話でしょうか。時系列的には短編集「巴里マカロンの謎」の話みたいなんですけど。
全10話とのことなので、残り6話分で夏期の話をやるということになります。「氷菓」みたいに2クールあれば完結までやれそうなんですけどねぇ。
(8/9追記:第五話は「巴里マカロンの謎」収録作品をやるそうです)
…ってか原作単行本、全6巻(秋期のみ上下巻、短編集1冊)なのに完結まで20年もかかっていたんですね。「春期~」は2004年刊行で、完結編「冬期~」が出たのは今年の4月とついこの間だとは。「秋期~」が出てから随分とブランクが開いちゃったんですね。
ちなみに、「冬期~」の刊行とアニメ化のタイミングが揃ったのは偶然だそうです。