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鉱山を巡る旅

両親と一緒に養父市の明延(あけのべ)鉱山と、朝来市の神子畑(みこばた)選鉱場跡を巡る日帰りバスツアーに行ってきました。
兵庫県中部の山中にある鉱山と、鉱石の加工場です。

まずは明延鉱山。最初にあけのべ自然学校という観光の拠点へ行きました。明延鉱山閉山まで子ども達が通っていた明延小学校を改装したものとのこと。
それから明延鉱山の坑道をガイドさんの案内で歩き回りました。ひんやりしていて、事前に上着を着ていなければ寒いくらいだったかも。真夏なら涼しかったことでしょう。約500mの深さがあるとか。深いところは気温が高いんですって。
古くは室町時代くらいから歴史のある鉱山らしいですが、明治に入ってからは企業によって近代化された技術で資源の採掘がはじまりました。
明延鉱山は今から90年くらい前に三菱によって開発が進められた鉱山。主に錫や銅、亜鉛などが採掘できたそうです。
錫は山を挟んで反対側にある神子畑選鉱場に地下トンネルを通して運ばれ、精工されたとのこと。(なお、銅は香川県、亜鉛は秋田県にまで運ばれたそう)
この辺りでは生野の銀山が有名ですけど、ここが閉山してからもしばらくは続いていたんですよね。当時の最先端技術で機会による作業を取り入れたのが大きかったようです。
現在でも多くの鉱石、鉱脈が残されているようです。なぜ資源を採掘せず残したのか。採掘できれば何でもいいというわけではないんですね。鉱石の品質が低いと、運んだり金属を取り出したりする費用に対して元が取れずむしろ赤字になってしまうのだとか。

あけのべ自然学校に戻り、ツアー会社が手配してくれたお弁当を食べました。
何気にここも元小学校特有の雰囲気に趣があっていいところです。豪雪地帯なだけあり、運動場は体育館のように覆われており、屋根もかなり傾斜が大きかったです。

次に当時の社員やその家族が利用したという「一円電車」というものに乗りました。広場をぐるっと2周するだけなんですけどね。天井は低くてあまり乗り心地がいいとは言えないかもw
鉱業が盛んだった当時社員は無料で乗れたそうですが、その家族には1円を払ってもらっていたそうです。…当時の1円の価値って今でいう何円だったかしら(^^;

次に神子畑選鉱場跡へ移動。長年行ってみたかった場所です。
斜面に作られた巨大な構造物と、よくテレビ番組でも取り上げられる円形の液体分離装置(シックナー)が並ぶ建物のスポットです。
やはり実物は迫力満点です。こちらもガイドさんによる解説を聴かせてもらいました。老人ホームを改装して作られたという鉱石の道神子畑交流館「神選」で説明。
金属分離方法を教えてくれました。シックナーに砕いた鉱石を入れ、水を加えて泥状態にして錫の成分をふるいにかけるのだとか。
昭和30年代の最盛期には4千人くらいの人々が山間部で生活されていたそうです。賑やかな住宅街やスーパー、映画館などもあったくらいだそうで。
昭和62年に閉山されて以来人口は一気に減り、現在の住人はもう50人も残っていないのだとか。
シックナーはアーティストのMV撮影に使われたりもしていますね。しかし現在は老朽化が進んで危険なため、全面的に立ち入り禁止。おそらく現在は中に入っての撮影は許可が下りないだろうという話です。
あとはムーセという生野の開発に貢献したフランス人技師の旧住居が移設されて旧事務舎として使われていた建物(現在は写真館)も公開されていました。
なお、現在は三菱のものではなく朝来市に譲渡されているのだとか。

それから神子畑鋳鉄橋という、採鉱された鉱石を生野の精錬所へ運ぶために作られた「鉱石の道」に架けられた橋を見に行きました。
国の重要文化財に指定されています。明治18年の架設で、日本最古の鋳鉄橋であり、鉄橋としても日本で3番目の古さだそうです。

最後に有料道路へ入ってすぐの道の駅へ立ち寄り、軽くお買い物。そして帰路に着きました。
長年行ってみたかった場所に行けましたし、同じ兵庫県にこんな場所があったんだと勉強にもなった旅でした。


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by konosetu | 2024-11-04 22:41 | 話題なの~♪(^▽^) | Trackback | Comments(0)

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