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いけやんのお部屋なの~♪(^▽^)

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虹色の奇跡 第2回「監視者たちの暗躍」

キャンプ当日の朝。
エヴァと茶々丸は自宅でくつろいでいた。
「そろそろあいつらがキャンプ場に着いた頃だな。」
「残念ですねマスター。あそこは学園の範囲外。呪いのせいでキャンプに参加できませんね。」
「ふん…あんなガキどもの遊びなど…。それより気になることがある。ここ数日間、ずっと妙な気配がしているのだがいったい…んっ!だれだ!」
物陰に隠れていた影が逃げ出した。
「待て!くそ、追うぞ、茶々丸。」
「はい、マスター。」
「テツダウゼ、ゴシュジン!」
チャチャゼロも加わった。
3人が家を飛び出すとその影は逃げるのをやめ、忍術で反撃してきた。が、それはあまりに無謀であった。
エヴァと茶々丸に通じるはずもなく、あっさり捕らえられてしまった。
「貴様何者だ!言え、言うんだ!」
そのときその忍者は自分の胸に小刀を突き立て自害した。
「な、なにっ!?」
ボウン!
辺りが光に包まれたかと思うと、忍者がいた場所には、小さなカードが…。
「マスター、そのカードは?」
「パクティオーカードミタイジャネエカ。」
チャチャ姉妹が尋ねる。
「ん?ああ、まあその様なもんだろう。それより…」
そのカードを拾いながらエヴァはつぶやいた。
「茶々丸、チャチャゼロ…なんだか嫌な予感がするのだが…。」
さっきまで晴れていた空が急激に曇ってきた。
まるですぐ先の未来に待っている出来事を表すかのように。



そして、キャンプ場。絶好のキャンプ日和だ。山の中はとても涼しい。心地よい風が頬をなでる。
「わーい!ここがキャンプ場か~♪」
A組のメンバーがやってきた。
キャンプ場といってもここではテントは使わず、ログハウスのある豪華な場所であった。
「みなさん、一般のお客さんもおられるので、ご迷惑にならないようにしてくださいね。」
「はーい!」
相変わらず幼稚園のような反応である。まぁこのハイテンションがこのクラスのいいところでもあるのだが。
みんなは班ごとに各自のログハウスに入っていった。外見だけでなく、中もなかなか豪勢である。
「アスナ~!せっちゃ~ん!はよはよ~。」
このかが同じ班のアスナと刹那を呼ぶ。図書館探検部も同じ班である。
「へぇ、中もなかなか豪勢じゃない。」
「確かに。ここならこの3日間楽しめそうですね。」
アスナと刹那はログハウスに入ったときそう言った。
「おおっ、素晴らしいインテリを感じます。」
夕映が静かな情熱を露にした。
「わあ、キッチンがあるえ。夕食は班ごとに用意するんや。ウチが腕によりをかけたるから、せっちゃんもしっかり食べてや。」
「は、はいお願いします。」
刹那は照れながら答えた。
「アハハ、お風呂までついてるえ。これでせっちゃんと一緒にお風呂には入れるな~♪」
「こ、このちゃん…そ、そんなだめですよ…はううううううう…。」
刹那は顔を真っ赤にして唸る。さらに、
「部屋は2人部屋が4つかえ。な~な~せっちゃん一緒に寝ようや~♪」
「なあああああ…そ、そんな…だ、だめです…う~…。」
このかの大胆(?)な誘いに刹那はもうタジタジ。
「うんうん。もうあの2人は相当進んでいるね。」
ハルナが楽しそうにその様子を眺めている。
「今日はネギ先生と一緒のログハウスで過ごせる…。」
のどかもうれしそう。ネギはみんなの取り合いになったので、日ごとにログハウスを移ることになっている。今日はアスナたちの班であった。
こうしてなんやかんやで初日は無事に終わった。
今A組の面々はすやすやと気持ちのよさそうな寝息を立てている。
次の日に地獄を見ることになろうとも知らずに。



「そうか…レダがやられたか…。」
ジュピターが悲しそうに言った。
「はい、潔く自害を。」
「それからメティスも麻帆良学園の教師に倒された模様です。」
彼女の部下たちが報告した。
「奴らの冥福を祈ろう。あの吸血鬼の真祖の見張りはもうよい。」
「では、その他の者の監視の強化を。」
「うむ、頼んだぞ、イオ、ガニメデ、エウロパ。特にターゲットどもの監視はな。あと、あの遺跡探索チームの輩はどうしている?」
「今のところ大きな動きはない模様。相変わらず遺跡の神殿とは関係のない場所を掘っているようです。3日前の戦闘でこちらは一泡吹かされましたが…」
「作戦開始はもうすぐだ。気を引き締めてかかるがよい。いざとなれば拙者自らが参る。」
「はっ!」
ジュピターの部下たちが颯爽と飛び出していった。
「ん?ほほう…お前か羅・尉鵡?」
突如そばに気配を感じたジュピターは物陰に向かって声をかけた。
「はいな~♪お久しぶりです、泉華さん。いや、今はジュピターさんでしたな。前に戦ってからどれくらいでしょうな?」
羅・尉鵡と呼ばれた少年は微笑みながら姿を現した。
「約半年だな。しかし、驚いたぞ。まさかかつてのライバルであったお前がマスターの呼んだ助っ人だったとはな…。」
「はいな~♪今回の任務に成功したら甲賀中忍から上忍へ昇格ですから、張り切ってやらせてもらいます。まだまだ伊賀には負けませんよ。」
「お前の出番が来る前にすべてを終わらせて見せる。せいぜい私の手柄を指をくわえて眺めておくんだな。」
ジュピターは余裕の表情で言ってのけた。
「はいな~♪そんじゃお手並み拝見といきますか。」
少年は姿を消した。
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by konosetu | 2001-01-01 00:02 | 自作小説 | Comments(0)

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