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虹色の奇跡 第36回「新たな戦いの予感」

結局、エヴァはチャチャ姉妹と一旦学園へ帰ることになった。
「いいか、太陽の神殿の封印を解くには木乃香、刹那、そしてアスナの力がどうしても必要だ。決して無理はするな、と言いたい所だが…急がなければサンのやつが封印している力を永久に消滅させてしまうやもしれん。そうなるとやつを倒すのは不可能になってしまう。」
「そのサンという人を倒すにはどうしてもその遺跡の力が必要。そしてその力の封印を解くにはこの3人の力が必要というわけですね。」
ネギがその3人を意識しながら言った。
「そういうことだ。それじゃ後は任せたぞ。学園長のじじぃにもう一度夜の魔法を私にかけさせるからな。また助けに来てやるから、それまではなんとしてでも持ちこたえるんだぞ。」
「はい、エヴァさんもお大事に。」
エヴァとチャチャ姉妹は去っていった。


その様子を遠目に見ている人影が4つ。
「あのオカマがくたばったようだね。」
銀髪の女、春原さくらが言った。
「ふぁぁぁぁぁ…そうみたいだな。ま、あの吸血鬼の真祖がいなくなったんだし、ちょうどいいんじゃないか?」
ガイが眠そうに言った。
「別にどうでもいいけどな。いよいよ俺らの出番ってワケだ。」
悠がニヤニヤして闘志を高めた。
「はいな~♪早いとこ終わらせよう。あいつらも疲れているだろうからチャンスだよ。」
羅・尉鵡(ら・いむ)が言った。
4人はそれぞれ行動を起こし始めた。


伊武神 沙弥人は果樹園でりんごをむさぼっていた。
「そろそろ行くとするか…」
暗くなっていく空を見上げる。
「すべてはウェイアードのためだ。もし遺跡の封印が解かれればウェイアードが今よりさらにひどいことになってしまう。」
故郷に思いを馳せながら沙弥人は歩み始めた。
戦場へと…



「わっととととと…」
「きゃっ!」
ドテッ!
その青年は転んだ拍子にまき絵を押し倒してしまった。
「あいたたたた…ご、ごめんよ。よそ見してて…あ…」
ゴゴゴゴゴゴ………背後から殺気が…
「こ~の~エロガッパー!!」
「あひょえ~!!」
青年はその女性の鉄拳パンチをくらって森の方へと飛んでいった。
「あわわわわわ…」
唖然とするA組メンバー。
「まったく…あいつときたら…あ、大丈夫だった?」
「え、あ、はい…私は大丈夫ですけど…」
まき絵がやっとのことで答えた。
「あ~今日はとても飛びましたね~。新記録なのでは?」
オトボケ女乙姫むつみがニコニコした表情で言った。
「…って、アノ飛び方は尋常ではありませんわよ…」
あやかが驚愕した表情のままでつぶやいた。
「な、なんかあるよね。こういうラブコメ漫画。」
ハルナは少し興奮気味。
「そ、それにしても誰、今の男の人?」
桜子が疑問を口にした。
「ああ、あの人はなる先輩のフィアンセなんです。」
料理上手な長髪の女性、前原しのぶが答えた。
「え?じゃあ、あのすごいべっぴんさんは今飛んでいった男と今度の春に結婚するんか?」
亜子が尋ねた。
「ウフフ…そうなんです。ほんと楽しみで……ひっ!」
ニコニコ笑顔で答えていたしのぶは不意に背後に寒気を感じた。
「私は兄の結婚なんて認めませんよ~。」
振り向くと、そこには黒猫を連れた浦島可奈子がこちらを睨んでいた。
「ひぃぃぃぃぃ…え、え~と…お、お帰りなさい。用事は済んだんですか?」
しのぶはおそるおそる聞いた。
「…いいえ…忘れ物を取りに来ただけです。ところで兄は今どこに?」
「アハハ…あっちの方に…」
しのぶはその兄が飛ばされた森の方を指差した。
「ふぅ…まったく…。それから昔のあなたにそっくりなあの子は?」
「ああ、本屋…のどかなら私たちのキャンプ場に戻るって。」
「ゆえっちや朝倉も一緒だったよね。」
しのぶの代わりに美砂と円が答えた。
「なんですって!せっかく安全確保のためにわざわざココに来るように仕向けましたのに…」
きょとんとするA組一同。
しのぶは申し訳なさそうに言った。
「すみません。その、いつの間にか出かけられてしまってて…」
実際にはちゃんと見送ったのだが…
「そうですか。分かりました、どうも。それでは。」
「みゃお…」
可奈子は黒猫を従えて去っていった。
「ねえ、今の人…」
裕奈が誰ともなく話しかける。
「やっぱり声が夕映と似ているね。」
ハルナがますます楽しそうに言葉を継いだ。
「はて?今の黒猫の声にも聞き覚えが…どこで聞いたかな…?」
鋭いアキラが首をかしげた。
「エヴァンジェリンさん…?」
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by konosetu | 2001-01-01 00:36 | 自作小説 | Comments(0)

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