虎と竜はいつも一緒に…
離れていても、いつもこの空の下で…
竜児が重傷を負ったと聞き、十数年ぶりに家出していた実家に慌てて帰って来た泰子。竜児が怪我したというのは彼の計画でした。
竜児の無事を知りホッとしたのも束の間、泰子は久々に両親と対面。話し合いの結果、ようやく泰子は両親と和解できました。
実は泰子が妊娠したとき、竜児の父親は他の女性のところへ行ってしまっていたのでした。
竜児がどこかに言ってしまうのではないか、そう心配する泰子。そんな泰子に、竜児は「ちゃんと泰子の見えるところで成長してみせる」と優しい言葉で励まします。
その晩、竜児と大河は広大な星空を見上げながらたとえ時間がかかってもいいので、祖父母や大河の両親、仲間達、みんなに祝福してもらえるような幸せを築こうと誓い合います。
そして誓いのキスを交し合い…
「もう一度…」
翌日、竜児と大河は泰子とともに高須家へ帰ってきます。
竜児が晩御飯の仕度をしている間、大河は自分の部屋へ着替えに帰ることに。実の母親が残した留守電メッセージを聞き終えると、大河はふと思いつきます。
「私はもう逃げない。私は変わる。全てを受け入れて、自分に誇りを持って、竜児を愛したいから…」
自分は竜児のために変わらなければならないと決意した大河は、高須家へも行かずそのまま母親の元へ…
竜児は来ているのに大河の姿がない。友人達にそのことを訊かれる竜児。
先生によると、大河はこの高校を辞めることにしたようです。騒然となる生徒達。
先生は人生には選択はつきもので、進む道は違っても大河を応援しようと言いますが、生徒達は一斉に大河にメールを出して…
どうして大河を引き止めなかったと竜児を責める実乃梨ですが、竜児もまた大河を引き止めたかったものの、彼女が選んだ道を信じたいと大河の決意を受け止めていたのでした。
誰もいなくなった大河の部屋にやってきた竜児。そこでキチンと畳まれた制服を見つけるも、その傍にあった荷物から大河の忘れ物を発見。生徒手帳から大河と北村のツーショット写真。しかし、その下からは大河と竜児が写った写真が…
そこへ大河からメールがやってきます。そこにはまだ好きだと言われていないという内容が…
翌日。
大河にメールを送った生徒全員に画像が送られてきていました。それは大河がマンションの一室から撮った星が1つだけ写った夜空。
たとえ今は小さな星でもいずれ光り輝けるようになる。そこには大河の「頑張る」という強い想いが込められているんだと思う、と実乃梨。そんな実乃梨を、亜美は茶化します。
星といえばクリスマスのとき大河が提供してくれたツリー用の飾り。ということで、亜美の提案であの星を探し出す生徒達。
亜美は大人ぶった自分しかさらけだせなかった自分が嫌だったのだと竜児に語りだします。
「タイガー見てて思ったの。分かってくれる人が1人でもいたらきっと大丈夫なんだよね? たとえそれが、恋じゃなくたって…」
大河もまた、自分を理解してくれる人がいなくて孤独に苛まれていたのです。今の亜美にはそれが痛いほどよく分かるのです。
そのとき、実乃梨が星の飾りを発見。
そして大河の星の飾りを中心に記念撮影する2年C組の生徒達。
笑顔を作るのが下手な竜児は実乃梨と亜美に顔をつねられますが…
卒業式
北村はアメリカに留学するそう。
そして伝説の手乗りタイガーの話は、今もなお語り継がれていました。
ふと竜児は教室に見覚えのある人影を発見。急いで駆けつけます。
そして掃除用具入れの中に隠れていたセーラー服姿の大河を発見。
「あのさ、好きだ」
ずっと言えなかった言葉を口にした竜児。その言葉に赤面する大河は…
最終回は第1話と同じくOPなしで始まりました。内容は濃く、これまでの問題をうまいこと消化してくれました。
竜児も大河も駆け落ちという逃げの方法などではなく、みんなから祝福される方法を取ると決意したところは成長し始めているなと思います。
離れ離れになってもみんな一緒だと実乃梨のくさいセリフを茶化す亜美のシーンはよかったです。実乃梨と亜美の関係が修復されたのを確認できました。
そして初期の頃、竜児が虎と竜はいつも並んでいると大河に言い放った場所で、そのときのことを竜児が思い出すシーンもよかったです。空間も時も越えて、2人はいつも一緒にいるのです。うむ、青春の1ページですなw
評価(各項目10点満点)
○ビジョン:8点――大方よかったです。ただ、場面によっては見づらかったり崩れ気味なときもありました。これが仕様だったのかもしれませんがね。
○キャラ:8点――それぞれのキャラクターがとても濃く描かれていました。特に序盤のはっちゃけ度は愉快でした。
○シナリオ:7点――序盤は愉快痛快で、大河をはじめとする登場人物らの1つ1つの言動に大いに笑わせてもらいました。これでこの作品にのめりこめました。反対に中盤以降のシリアスな展開は重苦しくなりすぎ。恋愛、友人関係、家族との関係、進路…様々なことが交錯し、見ているのも辛い気持ちにもなりました。しかし、最後は見事綺麗に美しく締めてくれました。キャラクター達みんなに幸あらんことを…と応援したい気分になりました。
○燃え:5点――この作品で燃えるとしたら運動会や文化祭などの行事などが健全でしょう。しかし、肉弾戦によるバトルという燃えが幾度か発生してしまいました。それは見ていてちょっと辛いものを感じました。
○萌え:7点――萌えというよりは、お笑い要素が強かったような気が…w
○意外性:9点――序盤と終盤の物語の落差が激しいですね。これが同じ作品だとは…。原作とアニメが同時期に終わるのも珍しいので、アニメもうまいこと完結させられたんですね。竜児と大河の関係がここまで明白に決着がつくとは最初の頃は思いもよりませんでした。でも、そのおかげですっきりした終わりを迎えることができたのではないでしょうか。
○歌・曲など:8点――テーマソングが話題になるほどいい感じでしたね。
○熱中度:7点――重苦しい話になったときは離れかけてしまいましたが、最後まで見続けてよかったと思います。
○オススメ度:8点――綺麗に完結した話ですし、他人にも勧めやすいです。ちょっと乱暴なところはありますが、結論から言えば心地よい青春ラブコメだったといえると思います。
○全体:7点――序盤はとても愉快痛快。しかし中盤から終盤のドロドロした恋愛や友人関係のもつれ、家族間の亀裂…。それらを見ていると辛い気持ちになりました。何もフィクションのアニメでこんなもの見なくても…と、この作品から遠ざかりかけたこともありました。この時点だったらおそらく4点くらい止まりだったでしょう。しかし、最後の2話で友人関係や家族関係も修復され、みんな前向きに未来に向けて一歩を踏み出し始めました。とても爽やかな青春を描いたラストだったと思います。
虎と竜は共に歩いていく存在。空間や時が離れていても、2人はいつも一緒に成長していくのです。本当にいい作品でした。それを賞してこの点にしました。
MVP:逢坂大河
逢坂大河、櫛枝実乃梨、川嶋亜美と3大ヒロインが候補に上がりました。本当に迷いました。
決め手となったのは、大河の上っ面の凶暴さと、それに相反するしおらしさ(弱さ)。この作品の最も大切な要素だったのは言うまでもないでしょう。
序盤に電波なテンションでお話を盛り上げてくれたみのりんにもあげたい気分なんですけどね。後半ちょっと乱暴な言動(大河の乱暴さよりさらに印象がよくない)が目立ったので少し減点。よって大河に決めました。
最後に、この作品を作るのに携わった方々にお礼を。
ありがとうございます。お疲れ様でした。
この世界の誰一人見たことがないものがある。
それは優しくて、とても甘い。
多分、見ることができたなら、誰もがそれを欲しがるはずだ。
だからこそ、誰もそれを見たことがない。
そう簡単には手に入れられないように、世界は、それを隠したのだ。
だけど、いつかはそれを見つける。
手に入れるべきたった一人が、ちゃんとそれを見つけられる。
そういうふうに、できている。
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