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はちみつ色の午後が過ぎてく はちみつ色の午後は何味?


by konosetu
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2006年 02月 14日 ( 2 )

思いつきで…

思いつきで急遽こしらえた作品です(^w^;)
ネギま!がベースになっていますが、ジャスティスさんのために作らせていただきました。
by konosetu | 2006-02-14 23:48 | 自作小説 | Trackback | Comments(0)
今日は2月14日バレンタインデー。
3世紀の古代ローマ帝国で聖ヴァレンタインが、愛を守るために殉教した日。戦乱の世の中、婚姻を禁ぜられた兵隊達を結婚させ、その結果処刑されてしまう悲劇の聖人。
そして1700年の時を経た今日(こんにち)。
日本という国においては、一般的に女性が男性に甘いチョコレートに想いを込めて愛の告白をする日とされている。


その少女、佐々木まき絵もその例外ではなかった。

「う~。このチョコレートうまく渡せるかな」
バレンタインデーの朝。前日の晩までに精魂と、真心と、大好きだという想いをを込めて作った手作りチョコを手に、まき絵が緊張気味に言う。
「大丈夫やって。まき絵やったらきっと一発でOKやで」
彼女の親友である和泉亜子が励ます。
「そうかな……そうだよね。絶対あの人にこれを渡して、この気持ちを打ち明けるんだ」
ドキドキドキ。
「ああ、あのまき絵と同姓の人ね。がんばれまき絵。玉砕覚悟でね」
「うん、カミカゼ特攻かけるよ~。って、それじゃ困るよ、裕奈!」
これまた親友の1人である明石裕奈にからかわれる。
「でも、確かあの人って結構人気高いらしいからな~。ウチの朝倉の情報だと、彼のためにチョコレートを作っている人が50人入るとかいないとか」
「ええ~!?」
裕奈の情報に面喰うまき絵。
「ど、どうしよう……心配になってきちゃった」
「今から心配していても仕方ないと思う」
暗い面持ちになってしまったまき絵に、親友その3の大河内アキラが言う。
「せっかく思いを打ち明けるんだから。もっと明るい顔でいないと」
「アキラ……うん、そうだよね。笑顔でいかないと」
アキラの激励に表情が明るくなる。
「せや、せや、まき絵には笑顔が一番や」
「あんまり笑いすぎてバカ面にならないようにね」
「もう、ゆーなってば!」
まき絵の勇気が膨れ上がっていった。


「うそ、こんなに……」
目的の男性―――佐々木ジャスティスはすぐに見つかった。なぜなら、彼の周りにはすでに大勢の女子が群れていたからである。
「あちゃあ。朝倉の情報、当たってほしくないときに限って当たっているからなぁ」
裕奈が溜息混じりに言う。
「みんな我先に渡そうと必死やなぁ。こりゃまき絵が入る余地ないんとちがう?」
亜子が神妙そうに言う。
「こうなったら、方法は一つ。放課後、人気のない場所に彼を呼び出して渡す。これしかないと思う」
とアキラが提案した。
「そ、そうだね。うん、そうする」
チョコレートの束を持って歩いていく彼を心配そうに見つめるまき絵。先ほどの威勢と勇気は、急速にしぼんでいってしまったのだ。


「ジャスティスお兄さん、大人気だね」
ピンクの髪の活発少女、佐々木優愛(ゆあ)が微笑みながら言った。
「まあ、お兄さんのモテモテぶりは昔からですので」
水色の髪のツリ目少女、佐々木彩音がボソリと相槌を打つ。
この2人は、話題の渦中の佐々木ジャスティスの親戚の女の子達なのだ。
「それより、お姉ちゃん。麻帆良学園に妙な気配というか、違和感がしませんか」
妹の彩音が尋ねる。
「う~ん、そうだよね。なんだか感じたこともないような、こう変な存在が紛れ込んだみたいな」
姉の優愛が思考を巡らせながら言う。
「少し調査してみる必要がありますね」



そうして向かえた放課後。なんとか今一度勇気を絞って、ジャスティスを広場へと呼び出すのに成功したまき絵。ベンチに腰掛けて彼を待つ。
「いや~。それにしても、ネギ君は大人気だよね」
と裕奈。
「ウチのクラスはもちろん、よそのクラスや学校からもたくさん送られてきていみたいやで」
と亜子。
「ほんと、みんなから好かれているんだ」
とアキラ。
などと世間話をしながら待ち合わせ時間を待つ。その時間まであと30分ほど。
「まき絵、やっぱり緊張してる?」
「………」
「まき絵?」
「え、あ、ゴメン。なに?」
「もう、まき絵。しっかりしなよ」
裕奈が呆れ顔で言う。
「う、うん。でも、うまくいくかどうか心配で心配で……」
「もっと気を楽に持たないと、もたないよ」
アキラがそう忠告する。
「そうだよね。わかってる。わかっているんだけど……」
まき絵が溜息をついたときだった。
「バカだね~。そういう時はいつもみたくバカ丸出しの間抜け面で能天気にやってりゃいいのよ」
「うん、いつもみたいにマヌケ面……って、それは言いすぎだよ!」
思わず乗り突っ込み。
「……今の私じゃないよ」
裕奈が怪訝な顔で首を傾げる。
「ウチも違うで」
「私もそんなことは……」
亜子とアキラも否定する。
「へ? じゃあ誰が?」
「ふむふむ、ハートのチョコレートかぁ。こんなの送るなんて、人間のすることは分からないわね~。特にこの世界の」
まき絵達が振り向くと、そこには1人の少女が。その手には、いつの間に掠め取ったのか、まき絵の真心込めて作ったチョコレートが。
「和美? ああっ、私のチョコレート!」
まき絵達のクラスメートである朝倉和美が、手に持ったチョコレートを振り回してニヤニヤしている」
「へへ~んだ! 返してほしけりゃここまでおいで~♪」
そう言って和美が走り出す。
「あ、ちょっと待ってよー!」
まき絵が後を追って駆け出す。
「ど、どないなっとるねん?」
「わ、分かんないわよ」
「とにかく、私達も追おう」
亜子、裕奈、アキラも後に続く。


パトロール中の佐々木姉妹。
とはいっても、なぜか両手に大量のチョコレートを抱えている。そのすべてがジャスティスのチョコレートの山である。
なんでも彼にはすでに意中の人がいて、その人からのチョコでなければ食べる気がしないそうだ。なので、この2人に回ってきたのである。
「やれやれ、こんなにどうしましょう……」
妹の彩音がぼやく。
「う~ん、寮の子に分けてあげるとか」
姉の優愛の提案。
「あ~、それ却下。もし自分や友人が渡したはずのチョコレートが私達の手にあるのを知られたらマズイでしょ」
そのときだった。
「! 彩音お姉ちゃん」
「うん。今おかしな気配がしたよね。行ってみよう」
しかし、2人ははたと気づいた。
「どうしよう、このチョコ」
そこにちょうど女子生徒が通りかかった。
「あ、そこの人、これあげます。どうぞお持ちください」
と彩音。
「全部好きにしていいからね~」
と優愛。
「え、え?」
突然のことに戸惑う相手に、2人はチョコを押し付ける。
「行きましょう、お姉ちゃん!」
優愛と彩音は、気配をたどりつつ駆け出した。

「お~い。どうしろっていうのよ……」
途方に暮れる女子生徒―――朝倉和美は、チョコの山を見て溜息をついた。



「へへんだ、悔しかったらこっちまでおいで~♪」
「ちょっと、そんなこと冗談でもやめてよ、朝倉。それ、大事なものなんだから!」
もう半泣きになりながら追いかけるまき絵。
「ナハハ、返してやんないよ~だ。べ~」
目を指で引っ張って舌を出し。あっかんべー。
「も、もう許さないんだからー!」
リボンを取り出したまき絵は、得意のリボン攻撃で和美の体をぐるぐる巻きにした。
「おおっ!?」
そこに裕奈とアキラが追いついてきて、和美を拘束した。
「ちょっと、いくらなんでもこんなことするなんて!」
「やっていいことと悪いことが……」
と言っていた裕奈とアキラだったが……

ぼわ~ん

と、一瞬マヌケな効果音と煙が立ち込める。
「あれ?」
気がつくと、裕奈とアキラの身体中にこげ茶色っぽいモノがたくさんこびりついている。しかも一糸まとわぬ姿で。
「ヒ、ヒィィィィィーーー!?!?!?」
「ナニコレ!?」
パニックを起こす2人。
「ニャハハ、2人の服をチョコレートに変えてやったのよん♪ んじゃね~」
いつの間にか、拘束から抜け出していた和美がまた逃げ出した。しばし呆然としていたまき絵がハッと我に返る。
「なにやってんの、まき絵! 早く追わないと」
前を腕で隠しながら裕奈が叫ぶ。
「あ、で、でも……」
「ここはウチに任しとき。はよう追わな」
「う、うん!」
この場は亜子に任せて、再び駆け出すまき絵。



「待てー!」
「お、きたきた」
まき絵が追いかけてきたのを確認すると、和美は立ち止まって振り返る。
「待てーと言われて待ってあげました~。私って親切でしょ♪」
「なにそれ?」
まき絵が一定の距離を開けて立ち止まる。
「もう、悪い冗談はよしてよ。本当にそれは大事なものなんだから」
「だったら、力ずくでどうぞ♪」
「む~、えいっ!」
まき絵が再びリボンを操る。
「おっと。同じ手は喰わないわよ」
和美はヒラリとそれをかわす。しかし、まき絵の狙いはあくまで手元のチョコレート。うまくリボンでキャッチし、自分の手に取り戻すのに成功する。
「あら、あなたにしちゃあ賢いじゃない」
「ヒドイよ、朝倉。一体どういうつもりなの?」
まき絵の訴えるような瞳に、しかし和美はニヤリと笑った。
「え~、こういうつもり」
パチンと指を鳴らす。その瞬間、まき絵のリボンが勝手にシュルシュルと動き出し、彼女をぐるぐる巻きにしてしまう。しかも結構複雑な縛り方。エロい。
「はわわわわ……」
「トドメはこれ♪」
再び指をパチン。ボワン。まき絵の衣服がチョコレートと化し、こげ茶色のドロドロが身体中にこびりついてしまう。
「アヒャアアア!?」
さらにエロい。
「う~ん。これをつけて、っと。ハイ出来上がり♪」
カードを添える。その内容は、
『プレゼントはわたし た・べ・て♪』
「い、いやあああ!?」
「にゃははははは、一度やってみたかったんだ。コレ」
和美は声高に笑う。
「そこまでよ! 悪い子にはお仕置きなの」
「これ以上の暴挙は許しません!」
そこに駆けつけてきたのは、佐々木優愛と彩音の姉妹。
「あなた、誰!」
「麻帆良の生徒じゃありませんね!」
優愛と彩音の詰問に、“朝倉和美”は苦笑いしながら頭をかく。
「んん~、なんだーもうバレちゃったのか。しょうがないなぁ」
再びパチンと指を鳴らすと、ぼわんと煙が立ちこめ、中から和美とは違う別の少女が姿を現した。
それは、プラチナブロンドヘアでスラリと背が高く、なおかつスタイルのよい美少女であった。
「はわわわ、朝倉じゃなかったの?」
恥ずかしい格好のまま身動きが取れないまき絵が、驚愕の表情になる。
「何者!?」
彩音が思わず叫ぶ。
「にゃはは、私ぃ? アルテアっていうの。まあ、短い付き合いになると思うけど、よろしくね♪」
チャームなウインク。優愛と彩音から発せられるピリピリとした空気を無視したマイペースである。
「もう許さないんだから!」
「ダメです、お姉ちゃん。一般生徒の目があります。ここでは使えませんよ」
彩音が慌てて姉を制する。
「にゃはははは、そんなこと言っている場合かな~っと」
アルテアが愉快そうに笑う。
「あ、そのチョコ、返しといてあげるからね。そんじゃ、ばいびー♪」
アルテアはまき絵の方へ振り向いてそう言うと、サッと駆け出した。
「あ、待ちなさい!」
「逃がしませんよ!」
ものすごいスピードで後を追っていく佐々木姉妹。
「あ、待ってよ~」
あられもない姿のまま放置されてしまったまき絵。
「た、助けて~、誰か~」



「きゃあ~、チョコレートが!」
「ひゃああ、服が~」
「ブウウゥゥゥーーー!」
「うへ~、べとべとだよ~」
「うお!? お前何で全裸(ヌード)なんだよ?」
男女の悲鳴や何かを吹き出す効果音などが、相次いで辺りに響き渡る。犯人は間違いなくアルテアと名乗る少女だろう。
「このままじゃマズイよ」
「仕方ありません。誰も私達に構っている余裕などないでしょうから、武器を使いましょう」
そう言うと、彩音は2本の刀を抜く。
「うん、なんとか止めないと」
優愛の方は杖を取り出す。一対の羽、そして先端には赤い玉と2つの黄色い輪をあしらった意匠である。

優愛「いざ」
彩音「出陣です!」


裕奈達が気づいてきてくれないだろうか。まだまだ冬真っ盛り。寒くて凍えてしまいそうだ。
しかし、重大なことに気づいた。このあられもない姿を誰か男の人に見られでもしたら。赤っ恥じゃすまない。考えただけで恐ろしい。だが、このまま凍えてしまったら、それどころではなくなってしまう。
「あわわ、ど、どうしたんですか、まき絵ちゃん!?」
「あ」
まき絵の顔がサーっと青ざめていく。サイアクだ。よりにもよって大好きな男性、ジャスティスにこんな格好を見られてしまったのだから。
「『プレゼントはわたし た・べ・て♪』って、ええええええーーーーー!?」
「い、いやあああああああ!?!?!?!? 見ないで 見ないで きゃああああああああ!?」
大パニックを起こしてしまったまき絵の視界がグルグル回っていく。そして、いつしか意識が遠くなっていった。



「ん?」
温かいベッドの中で、まき絵は目を覚ました。
「あ、よかった。気がついた」
「あ」
そこには心配そうな顔をした親友3人の姿があった。辺りを見回すと、寮の自分の部屋だ。
「私、いったい……ひ、ヒックシュン!」
大きなくしゃみをしてしまう。
「あ、あかんて、まき絵。ちょっと熱があるんやから」
と亜子が制する。そういえば、体が熱っぽくてだるい。あんな格好で外に放置されていたのだから無理もない。
「その、ジャスティスさんがまき絵のいる場所を教えてくれたのよ」
裕奈が言いにくそうにおずおずと話す。
「あ、はうううう……」
思い出してしまった。自分のあんな格好をみられた。ただでさえ熱で赤い顔が、さらに赤みを増していくのを感じる。
「それで、どうする? チョコレートは取り返せたみたいだけど……」
裕奈が尋ねる。すぐ枕元には渡すはずだったチョコレートが置いてある。
「もう無理だよ。もう顔を合わせるなんてできないよ……」
まき絵が涙目で首を振る。
「でも、実は寮の外で待ってもらっているんだけど」
とアキラが言う。
「もうダメ。私、きっと嫌われちゃった……」
布団で顔を隠してしまう。
「も~、まったく意気地なしなんだから、まき絵ちゃんは~」
「え?」
その口調に、まき絵はハッと体を起こす。アキラがそのチョコを手にとって立ち上がるところだった。
「そんなこと言うなら、私が渡しちゃうよ~♪」
「アキラ……?」
亜子と裕奈もポカンとしている。
「ま、まさかあなたアルテアとかいう人……」
「は~い、ピンポンポンポンピンポ~ン♪ 大正解のまきまきまき絵ちゃ~ん♪ ただし、“人”っていう部分は違っているけどね~」
アキラに変身(変装ではなく)していたアルテアは、ヒラリ身を翻すとあっという間に部屋を出て行ってしまった。
「あ、待って!」


寮を出たまき絵。しかしそこで待っていたのは……
「まき絵ちゃん?」
「あ、ジャスティスさん……」
まき絵は固まってしまう。
「あの、その、ゴメン」
「あ」
ジャスティスの謝罪に思わず顔を背けてしまう。
「謝らないでください。ジャスティスさんは私を助けてくれたんでしょう?」
「うん」
「あの、その……」

「ちょっと、大丈夫アキラ?」
「うん、ちょっと頭がくらくらするけど」
「なんでトイレで眠っとたんや?」
3人が寮から出てくる。どうやら本物のアキラは眠らされていたようだ。

ぼわん
またまたマヌケな効果音と煙。今度はまき絵の手元。その煙が晴れると、盗られたはずのチョコレートが。
「あ」
まき絵が呆気に取られていると、不意に声が。
「あ、あの、ジャスティスさん、これ、受け取ってください」
それはまき絵の声。もちろん本人は喋っていない。しかし、確かに彼女の声。
「へ?」
「お願いします。私の気持ちを受け取ってください!」
またまたまき絵の声。繰り返すが、まき絵本人は発言していない。
「え、えええええ~~~!?」
ジャスティスは素っ頓狂な声を上げた。
「ほ、本当にいいの?」
驚いた表情。気持ちが高ぶっているのか。
「え、あ、あの、は、はい! もらってください!」
今度はまき絵本人の言葉。謎の声の勢いに押されてつい言ってしまった。
(言っちゃった)
まき絵は下を向いて目を閉じて、チョコの入った箱を差し出した。
「う、うん。ありがとう」
ジャスティスは照れながらそれを受け取った。
「開けてみてもいいかな」
「は、はい」
包みを丁寧に取っていくジャスティス。
「あ」
「え、えええええーーー!?」
その、まき絵が精魂と真心を込めたハート型のチョコレートは、見るも無惨に粉々になっていた。
「そ、そんなぁ~~~」
脱力。へたりと座り込んでしまうまき絵。その瞳から涙がこぼれて地面にしみを作った。
「だ、大丈夫。大丈夫だよ。ほら」
ジャスティスは、そのすべての欠片を一気に頬張った。
「ん~、おいしぃ。今まで食べたチョコレートの中でも格別だぁ。最高だよ~」
感激しながら幸せを噛み締めるように顎を動かす。そしてゴクンと喉を鳴らして飲み込んだ。
「ほら、これでまたチョコレートはひとつに戻ったよ」
そうまき絵に微笑みかけてくる。
「ジャスティスさん……」
まき絵はすくっと立ち上がった。まだ涙は残っているが、明るい表情を浮かべている。
「あなたのことが……」
一度深呼吸。
「あなたのことが大好きです。私と、私とつきあってください!」
「え、えええええーーー!?」
ジャスティスが叫んだ。
「ほ、ホントに? 本当に僕でいいの!?」
「はい!」
「う、うわああ……」
彼は文字通り言葉を失った。そんな彼の様子に、まき絵はだんだん心配になってくる。
「あ、あの……」
おずおずと話しかけるまき絵。
「感激だよ。僕もずっと君のことが、その、好きだったんだよ!」
「えっ、ええええーーー!?」
彼がまき絵に抱きついてきた。
「大好きだよ、まき絵ちゃ~ん!」
「ジャスティスさん……」
彼の腕の中で赤くなるまき絵。しかしどういうわけか、さっきまで感じていた悪寒と体のだるさがすぅーっと引いていく。
「これから、よろしくね」
腕をほどいた彼は、まき絵の顔を見つめながら言う。
「は、はい!」
満面の笑みで返事をしたまき絵だった。


「ありゃりゃりゃりゃ」
「よかったなぁ、まき絵」
「ちょっと妬けるなぁ」
その一部始終を見守っていた亜子、裕奈、アキラはそれぞれつぶやいた。


「回復魔法完了っと。さすがに風邪を引かせちゃ悪いからね」
近くの木の枝に座ってまき絵達を見ていたアルテア。まき絵に魔法をかけて体調を回復させたのは彼女だったのだ。
「それじゃ、そろそろおいとましましょうか。なんだか学園がさっきより騒がしくなってきたことだし」
どうやら、この騒動を引き起こした何者かのことを魔法関係者らが探っているらしい。
「ま、所詮は人間。私を捕まえるどころか、見つけることすらままならないでしょうけどね」
と、アルテアは指をパチンと鳴らす。すると、ホウキが出現した。それに跨る。
「がんばってね、まき絵ちゃん☆ そんじゃあね~。バイバイき~ん♪」
雲はあるけれど晴れ渡った冬の空に向かって飛んでいくアルテアであった。



オマケ

「やっと捕まえましたよ~。お姉ちゃん!」
彩音が剣技(みねうち)で相手をねじ伏せた。
「悪い子はお仕置きなの。覚悟しなさい!」
魔法で構成したビーム状の紐で相手を縛り上げて拘束する優愛。
「ちょっと、私が何したわけ? ねぇ、知らないってば~!」
「しらばっくれるな! さあ、正体を見せなさい」
刀を突きつける彩音。
「ヒィィィィーーー! もう勘弁して!」
震えながら涙ちょちょびれる‘本物の’朝倉和美。
近くには大量のチョコレートが。優愛も彩音もそのチョコのことをすっかり忘れていた。
「こうなったら、先生に引き渡してじっくりと……」
「ふむ。そうですね、お姉ちゃん」
「だから違うって~~~!!」

その30分後に、ちょうど通りかかったネギ・スプリングフィールドと、とりまきの女子生徒達に助けられるまで、寒空の下延々と尋問されてしまう和美であった。
今回の事件の最大の被害者は彼女であったことは言うまでもない……(しかも悪いのはアルテアじゃないし)
by konosetu | 2006-02-14 23:40 | 自作小説 | Trackback | Comments(0)